エリアマーケティングにおける可視化・分析方法をストーリーマップで紹介

効果的なテリトリー分析と計画、その最適化は多くの企業にとって重要課題です。営業活動やメンテナンス、または配達要員として現地にスタッフを送り込んでいます。例えば営業組織においては、どの地域・テリトリーに現場スタッフを配置するか、営業支援の施策を戦略的に決定していく必要があります。

最適化されたテリトリーは、無駄なコストを抑えると同時に、業務の効率化、顧客満足度への向上をもたらします。テリトリーを作成する方法は、目的や管理方法によって様々です。郵便番号を用いて、固定された領域をテリトリーとしたり、あえて境界を大まかに定義したりすることもあります。

このストーリーマップでは、GIS を用いて目標達成を可能にするテリトリー構築の方法を大きく2つのステップに分けて紹介します。

ステップ 1:テリトリーの割当
顧客の場所を割当て、バランスのとれた地域へ最適化します。

ステップ 2:訪問ルートと予定の最適化
顧客の位置情報に合わせて日々の営業ルートを変更します。

昼間人口データからわかる都市の労働人口やその傾向
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解説

今回紹介するマップはArcGISOnlineの「マップジャーナル」という機能を使って営業テリトリーの最適化について解説しています。

災害データと自社データとを重ねる

1. テリトリー・アサインメント

まず、主に都市部に位置している 1,000 の顧客データをポイントで表現します。

災害データと自社データとを重ねる

2. 既存エリアとの重ね合わせ

ここに郵便番号界を重ねあわせます。マップ左のグラフは、顧客数(オレンジ)と現地対応時間(グレー)を表しています。グラフを見て分かるようにこのテリトリーでは、対応時間、顧客数共にテリトリー区分によってばらつきがあり、バランスのとれたテリトリーとは言えません。

災害データと自社データとを重ねる

3. 到達圏エリアとの重ね合わせ

次に、郵便番号界に代わり、オフィスを始点として移動時間が等しくなる到達圏をサービスエリアとして重ね合わせます。
最も東に大きく広がる T10 (薄緑色)を除いて、前回と比べて移動距離は最適化されましたが、バランスのとれたテリトリーではありません。

災害データと自社データとを重ねる

4. 既存テリトリーの見直し

そこで、既存の境界を取り外します。各テリトリー内の業務負荷、移動時間ができるだけ均等になるようにテリトリー デザインをします。この例でもわかるように、テリトリーは必ずしも既存の境界データに依存する必要はないのです。

災害データと自社データとを重ねる

5. テリトリーの最適化

上記の方法で、全く新しいテリトリーができました。

災害データと自社データとを重ねる

6. 訪問予定とルートの作成

ステップ2として、最後にこの地図を使ってテリトリー内の訪問予定とルートの管理を紹介します。
現地スタッフの顧客訪問ルートを事前にスケジュールしています。5日間分(月曜日から金曜日まで)の訪問ルートが色分けて表示されています。
この管理方法は、顧客が毎週あるいは隔週というように周期的な訪問を必要とする場合に有効です。

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