GIS で用いられる代表的な区画

● メッシュ

GIS 上で用いられるメッシュデータは、多くの場合、国が緯度経度に基づき設定した「標準地域メッシュ」を指します。詳しい定義については、GIS 基礎解説上の標準地域メッシュをご覧ください。
メッシュデータは、一定の範囲でほぼ同一の大きさや形状の区画を単位として区分されているため、人口分布の表現やデータの集計に用いると全体の傾向を一目で把握しやすくなるといったメリットがあります。一方で、以下のようなデメリットも存在します。

・高精度な集計処理を行うことができない。
・分析結果を実業務のアクションに落とし込むのが難しい。

人口統計の基礎となる国勢調査は、もともとメッシュを基準に整備されていないため、メッシュ状に加工した時点で多少の推計や誤差が含まれます。さらに、ある商圏内の人口を集計する場合、メッシュデータでは「面積按分」と呼ばれる手法を一般的に用います。これは、メッシュごとに商圏に含まれる面積比を算出し、その値を人口と掛け合わせて集計する方法であり、公園や河川などの人が居住しないエリアを加味できないため、高精度な集計を行うことが難しくなるという欠点があります。さらに、メッシュで表現された結果は、実業務のアクションに落とし込む際に、現実の境界(行政界や街区など)への対応付けも必要になります。

2015年国勢調査人口総数(500m メッシュ)
2015 年国勢調査人口総数(500m メッシュ)

 

● 町丁・字等

国勢調査の提供単位である「町丁・字等」も代表的な区画単位です。
町丁・字等データを用いるメリットとしては、高精度な集計を行うことができる点があります。ArcGIS Business Analyst では、国勢調査における集計上の最小地域単位である「基本単位区」などを使用して生成した居住ポイントを按分時の重みとして利用し、人口分布の偏りに対応した高精度な集計・分析を実現しています。このような高精度な集計が実現できるのは、基本単位区のエリアを積み上げて作成されている「町丁・字等」データのみであり、メッシュデータを基に集計するより高精度な結果を得ることができます。
しかし、町丁・字等はあくまでも国勢調査の提供単位であり、大まかには行政界と一致しますが、単一の行政界が複数に分割されているケースや逆のケースが一部で発生します。そのため、業務の目的によっては行政界を整備した、行政界ポリゴンを購入する必要があります。また、町丁・字等などの境界は地域によって面積が大きく異なるため、全体の傾向が把握しづらくなる場合があります。

2015年国勢調査人口総数(町丁・字等)
2015 年国勢調査人口総数(町丁・字等)

 

● 六角形グリッド

近年、GIS の解析において全体の傾向を一目で把握するために、メッシュの代わりに六角形グリッドを使用するケースが増えてきています。六角形グリッドに関する解説やメリットの詳細は、「六角形グリッドに関するガイド ~ ArcGIS Business Analyst ~:基礎編」や「六角形グリッドに関するガイド ~ ArcGIS Business Analyst ~:マッピング&解析編 」 に詳しく書かれていますが、主な理由は以下のようになります。

・メッシュに比べると円に近いため、不適切な標本抽出を防ぐことができる。
・データに含まれる曲線的な傾向をより明確に表現することができる。
 メッシュの場合、直線に目を向けるためデータの傾向の認識を阻害する可能性がある。
 (「東京 23 区の鉄道駅の数を各区間で集計」参照)

2015年国勢調査人口総数(六角形グリッド)
2015 年国勢調査人口総数(六角形グリッド)

 

東京 23 区の鉄道駅の数を各区画で集計

下のマップは、東京 23 区の鉄道駅の数を各区画で集計したものです。六角形グリッドで集計した場合、鉄道の沿線を認識できるのに対し、メッシュでは認識するのが難しくなるのが分かると思います。

マップをクリックすると、アプリケーションが開きます。
東京23区の鉄道駅の数を各区画で集計したもの

このようにエリア分析を行う際は、各区画のメリット・デメリットを理解した上で、目的に応じた最適な方法を選択いただくことをお勧めします。

 

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