概要

2015年9月2日に日本テレビ系列各局で「第38回鳥人間コンテスト2015」が全国放送された。番組では、往復 1キロの到着時間を競う「人力プロペラ機タイムトライアル部門」とプラットフォーム(離陸地点)から着水地点の距離を競う「人力プロペラ機ディスタンス部門」において Esri社が提供するオンラインマップ(背景地図)が利用された。

飛行軌跡で臨場感を届ける

飛行軌跡で臨場感を届ける

プラットフォームから飛び立つ人力飛行機を追跡するボートに GPSアンテナが搭載され、接続されたスマートフォンから CSVデータを逐一大会本部に転送することによりリアルタイムでプロペラ機の位置を確認した。取得された位置情報は大会本部の運営に利用されると同時に、番組用に CG処理され軌跡として地図上に表示された。 追跡するボートからの位置情報ではあるものの、風にあおられる様子などを地図上で確認でき、プロペラ機内部に取り付けられたパイロットの様子を写しだすカメラからの映像と相まってリアルに飛行の様子を伝えることができた。

機体性能、パイロット技術の成長とともに番組制作も進化

飛行軌跡で臨場感を届ける

今回で 38回目の本番組は、読売テレビが力を入れる夏の一大イベントでもある。開催当初は高さ 10メートルのプラットフォームから離陸と同時に湖面に滑り落ちる機体がほとんどだったものの、第10回大会からプロペラ機部門が新設され航空力学の粋を集めた機体をロードバイクのトレーニングを積んだパイロットが操り、距離とスピードを競うようになった。大学を中心としたチームが機体の設計、製作、パイロットの養成を行い、関係者が夏の琵琶湖畔で歓声を上げパイロットが力の限りペダルを踏む様子をドキュメンタリータッチで描くエンターテイメント性が高い番組となっている。テレビ番組制作現場で手軽に利用できるオンラインマップ(背景地図)は今後も様々な番組で利用されていくだろう。